英政府が日産支援取り消しか、生産計画撤回で

英国のクラーク民間企業相は4日、日産自動車が英サンダーランド工場でスポーツ用多目的車(SUV)「エクストレイル」の次期モデルを生産する計画を撤回したことを受けて、日産が予定されていた資金支援を英政府から受けるには「再申請が必要になる」と述べ、支援取り消しも辞さない構えを示した。

英国では2016年に実施された英国の国民投票でEU離脱が決まったが、日産はエクストレイルと「ジューク」「キャシュカイ」の次期モデルを英サンダーランド工場で生産する方針を打ち出した。しかし、同社は3日、英国の「合意なき離脱」の可能性が高まり、不透明な状況が続く中で、将来の計画を立てにくくなっていることなどから、エクストレイルについては九州工場で生産することを決めたと発表した。

クラーク民間企業相は議会で、日産の同計画を支援するため、政府が16年10月に最大8000万ポンド(約110億円)の支援を約束したことを初めて明らかにした上で、エクストレイル生産が実現しないことで支援の再申請が必要になると発言した。

英国内では政府が日産への支援取り消しを検討し始めたとの報道が出ている。

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