オスロ証券取引所(ノルウェー)の買収を計画している欧州の多国籍取引所ユーロネクストは11日、株式公開買い付け(TOB)の期限を同日から4月1日まで延長すると発表した。対抗買収に乗り出した米ナスダックに苦戦し、株主の支持獲得が難航しているもようだ。
ユーロネクストは昨年12月、5.3%を出資するオスロ証券取引所の買収を計画していると発表。1月にTOBを開始した。1株当たりの買い取り価格は145ノルウェークローネ。
これに対してナスダックは1月末、オスロ証取に1株当たり152ノルウェークローネでの買収を提案。オスロ証取の取締役会と、2位株主であるノルウェー金融最大手DNBをはじめとする約35%の株主の支持を取り付けた。
ユーロネクストはナスダックに対抗し、1株当たりの買い取り価格を158ノルウェークローネに引き上げた。買収額は約67億9,000万ノルウェークローネとなる。
これまでにユーロネクストは株主の50.5%の同意を得たが、買収にはさらなる支持が必要となるため、TOBの期限を延長する。ただ、買い取り価格など条件は変えない。