MOL:商船三井とトルコ発電船大手、世界初のLNG発電船事業を実施

商船三井(MOL)は8月30日、世界初の液化天然ガス(LNG)発電船事業をトルコの発電船大手カルパワーシップと共同で、モザンビークで手がけると発表した。両社の統一ブランド「カルエムオーエル(KARMOL)」のもと、浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)と発電船を共同で保有・操業する。

LNG発電船はFSRUから送られるガスを使って洋上で発電を行い、電力を陸上の設備に安定供給する船舶。受け入れ側は港湾施設や発電設備を必要としないため、初期投資を抑えられるほか、発電を短期間で行える利点がある。今回の事業ではモザンビーク北東部のナカラ沖にFSRUと発電船を配置し、国営電力会社EDMに120メガワットの電力を供給する。同地では現在、重油焚き発電船が稼働しているが、以後はLNG発電に切り替える。

カルパワーシップはトルコの複合企業カラデニズ・ホールディングの中核企業で、2007年から発電船を建造している。現在、インドネシア、ガーナ、モザンビーク、ガンビア、シエラレオネ、レバノン、セネガルなどに合計22隻の発電船を展開している。

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