Commerzbank:独コメルツ銀、4300人削減へ

独金融大手のコメルツ銀行は20日、全従業員の1割弱にあたる4,300人を削減する計画を明らかにした。店舗数も現在の約1,000から2割減らす。コメルツ銀は今年4月、政府の後押しを受けて進めていたドイツ銀行との経営統合に向けた交渉が破談。欧州の金融大手が買収意欲を示しており、生き残りをかけて経営戦略の見直しを進めていた。

25~26日に開く監査役会で一連の計画を正式決定する。コメルツ銀は声明で「人員削減は残念だが不可欠な措置だ」と強調。将来的に成長が見込まれる「戦略分野」では2,000人を新たに採用する計画で、全体の削減数は2,300人程度になると説明した。一方、傘下に置くポーランドのmバンクの株式を売却してリストラ費用に充てる方針で、売却益は約20億ユーロに上るとの見方を示している。

コメルツ銀は景気鈍化と低金利の長期化に伴う経営環境の悪化に対応するため、コスト削減を進めている。ツィールケ最高経営責任者(CEO)は2020年までを対象とする再建計画の中で、当初は7,300人を削減する方針を打ち出したが、その後5,300人未満に下方修正していた。

上部へスクロール