欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/8/18

EUその他

欧州委、EU10カ国の漁獲割当量を削減

この記事の要約

欧州委員会は11日、2013年に漁獲割当量を超過した加盟国について、制裁措置として14年の割当量を削減すると発表した。 漁獲割当量の削減は、前年に割当量を超過した魚種について実施され、今回は10カ国(ベルギー、デンマーク […]

欧州委員会は11日、2013年に漁獲割当量を超過した加盟国について、制裁措置として14年の割当量を削減すると発表した。

漁獲割当量の削減は、前年に割当量を超過した魚種について実施され、今回は10カ国(ベルギー、デンマーク、スペイン、フランス、英国、ギリシャ、アイルランド、オランダ、ポーランド、ポルトガル)が対象となった。割当量が削減される魚種が最も多いのはスペインの22種で、ポルトガルと英国がそれぞれ10種で続いた。欧州委は、今年の削減量は昨年を22%下回ったと指摘。欧州の水域での過剰漁獲が改善に向かいつつあるとの認識を示した。欧州委員会のダマナキ委員(漁業・海事担当)は、「過剰漁獲に真剣に取り組みたいと考えているのなら、ルールをしっかりと適用する必要があり、このことは漁獲割当量にも当てはまる」と強調するとともに、「13年は割当量の遵守という点で前年と比べ良い成果を挙げられたことは喜ばしい」と述べた。

EUは昨年5月、長年にわたる漁業資源の乱獲を止め、20年までに資源回復を図ることで合意した。欧州委によると、欧州では漁業資源の75%が乱獲されていると推定されるという。