欧州委員会は4日、仏小売り大手のカジノとアンテルマルシェにEU競争法に違反した疑いがあるとして、本格的な調査を開始したと発表した。両社の商品調達での提携が、本来の目的を逸脱し、競争を阻害した疑いで調査を進める。
カジノとアンテルマルシェは2014年に商品調達で提携。カジノが仏オーシャンと同様の提携を結んだ18年まで協力関係にあった。
欧州委は商品の共同調達には良質の製品を安価で消費者に提供するという利点があるが、両社の場合は目的を超え、販売活動にも及んでいる疑いがあると指摘。販売価格をめぐって談合していたかどうかなどについて、調査を進める方針を示した。
欧州委は5月、両社の事業所に対する立ち入り調査を実施し、競争法違反での調査に乗り出していた。