仏PSAが長安汽車との合弁解消へ、販売不振で持ち株売却を計画

仏自動車大手グループPSAは11月28日、中国の重慶長安汽車との合弁会社「長安PSA汽車」の保有株式50%を売却する方針を明らかにした。長安PSAは広東省深センの工場で高級車ブランド「DS」を製造しているが、販売不振に陥っている。

PSAと長安汽車は2011年に折半出資で長安PSAを設立した。地元メディアによると、長安PSAは約50億元(約800億円)の負債を抱えており、長安汽車も11月上旬に当局に提出した文書で持ち株の売却を示唆している。

PSAの広報担当はロイター通信に対し、長安PSAの持ち株売却を計画していることを認めたうえで、中国でDSブランドの製造・販売を継続したい考えを示した。ただ、今後数週間から数カ月のうちに「新たな戦略計画」を発表すると述べるにとどめ、具体的な内容には触れなかった。

PSAは東風汽車集団とも合弁会社「神龍汽車」を運営しているが、同社の販売も落ち込んでおり、中国国内に4つある製造拠点のうち、湖北省と四川省にある工場の縮小を計画している。PSAは数年前に中国で年間100万台の販売目標を打ち出したが、18年の販売台数は26万2,583台にとどまり、前年比32%減と落ち込んだ。

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