伊最大手銀インテサ、5位UBIに買収提案

伊最大手銀行のインテサ・サンパオロは17日、国内5位銀行のUBIバンカに買収を提案したと発表した。買収が実現すれば、資産額が1兆1,000億ユーロに上るユーロ圏7位の銀行となる。

提案はUBIを全額株式交換方式で買収するという内容。UBIの株式10株とインテサの新株17株を交換する。1株当たり4.25ユーロで買い取る格好となる。同価格は前日終値に27.6%を上乗せした水準となる。

ユーロ圏の銀行は欧州中央銀行(ECB)の超低金利政策などで厳しい経営環境に直面している。とくにイタリアでは銀行が乱立状態にあり、競争で疲弊していることから、金融当局が統合を提唱していた。インテサはこれに呼応した形となる。伊大手銀行が絡む統合は初となる。

UBIは中堅銀行のトップに立つ銀行。優良経営で知られている。17年には経営危機で政府が救済した中小4銀行のうち3銀行を買収していた。

UBIが買収に合意した場合、取引にはECBの承認が必要となる。インテサは認可に向けて競争上の問題に対応するため、UBIと合わせて400~500支店を伊6位銀行のBPERバンカに売却する意向を表明。また、UBIの保険事業の一部を伊保険会社ユニポルサイに売却する用意があることも明らかにした。

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