ロシア中銀が追加利下げ、政策金利4.5%に

ロシア中央銀行は19日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を5.5%から1ポイント引き下げ、4.5%とすることを決めた。利下げは2会合連続で、利下げに転じた昨年6月以降では8回目となる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う制限措置によりディスインフレの傾向が強まり、インフレ率が中銀の目標値を大きく下回るリスクがあることから、利下げ幅は前回(4月24日)の0.5ポイントを大幅に上回った。22日付で新金利を適用する。

同国のインフレ率は5月に3%となり、中銀が目標とする4%を8カ月連続で下回った。中銀は今後の見通しについて、需要の増加が見込めない中でインフレ期待は抑制されており、ディスインフレの要因が深刻化していると指摘。2021年のインフレ率は4%を大幅に下回る可能性があるとし、4%の維持に向けて金融政策を行う方針を明らかにした。

今年の成長率予測について中銀は4%~6%の減少を見込んでいる。需要が大幅に減少し、サービスと製造業の両部門で活動が鈍化している現状では、第2四半期(4-6月期)の縮小は避けられないとの予想だ。その後については、コロナウイルスに関連した状況が正常化するにつれて回復していき、2021年には2.8%~4.8%、22年には1.5%~3.5%の成長率を達成できるとしている。

中銀は声明で、状況が基本予測に沿って進む場合にはさらなる追加利下げを行う姿勢を示している。ナビウリナ総裁は今回の利下げに先立ち、年間のインフレ率を下回る利下げは必要ないと述べていた。

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