ECBが銀行に配当中止継続を要請、少なくとも21年1月まで

欧州中央銀行(ECB)は7月28日、ユーロ圏の銀行に対して、配当停止を少なくとも2021年1月まで継続するよう要請した。ECBは新型コロナウイルスの感染拡大で銀行の業績悪化が懸念されていることを受けて、当初は20年10月まで配当を実施しないよう求めていたが、延長が必要と判断した。

ECBは3月下旬、ユーロ圏の銀行に少なくとも20年10月まで株主への配当や自社株買いを控えるよう要請した。コロナ禍で銀行の経営環境が悪化している中、資本を温存して損失に備えるほか、企業・家計への融資を優先させる狙いがある。ECBは同措置により、約300億ユーロの節減が可能と試算している。

ECBは配当だけでなく、自社株買いについても少なくとも21年1月まで控えるよう要請。また、ボーナスも「極めて控えめ」にするよう求めている。

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