英小売り大手のマークス・アンド・スペンサー(M&S)は18日、新型コロナウイルス感染拡大による経営悪化を受けて、追加で7,000人を削減すると発表した。同社は7月に管理職950人の削減を決めたばかり。今回のリストラと合わせて、約7万8,000人に上る全従業員の1割がコロナ禍の影響で失職することになる。
削減は向こう3カ月間で実施する。本部、地域の管理拠点、店舗の要員が対象となる。同社にとって過去最大のリストラとなる。
M&Sは136年の歴史を持つ老舗の小売り事業者。食品や衣料、家庭用品などを販売しているが、新型コロナ対策として政府が実施した営業制限で売り上げが急減。食品やネット販売は伸びているものの、衣料、家庭用品の販売は大半の店舗が営業を再開してからも不調で、8月8日までの8週間の売上高は49%も減少した。今後も急速な回復が見込めないとして、大規模な追加リストラに踏み切った。