アルセロール・ミタル、米事業の大半を売却

鉄鋼世界大手のアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)は9月28日、米国事業の大半を米同業クリーブランド・クリフスに売却することで合意したと発表した。負債圧縮に向けた資産売却の一環で、売却額は14億米ドルに上る。

売却は現金支払いと株式交換を組み合わせた形で実施される。現金部分は約5億500万ドル。アルセロール・ミタルはクリーブランド・クリフスの株式25.5%を受け取る。クリーブランド・クリフスはアルセロール・ミタルの20億米ドル相当の債務も引き受けるため、これを含めた売却額は33億ドルに膨らむ。年内の売却手続き完了を見込む。

クリーブランド・クリフスは3月に米鉄鋼大手AKスチールを30億ドルで買収し、鉄鉱石ペレットで米最大のメーカーとなった。今回の買収で、圧延平鋼で北米最大手に浮上する。

アルセロール・ミタルの米国事業のうち、日本製鉄との合弁企業で、米アラバマ州で鋼板を製造するAM/NSカルバートは売却対象から外れる。

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