英ロンドンの裁判所は9月28日、配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズによる同市での営業継続を認める判決を下した。ロンドン交通局は2019年、営業免許の更新を拒否したが、今回の決定で1年半は営業を続けることができるようになった。
ロンドン交通局は19年11月、ウーバーのシステムの不備で、登録していないドライバーや保険に加入していないドライバーが客を乗せており、安全上の問題があるとして営業許可を更新しないことを決めた。これをウーバーは不服とし、ウェストミンスター治安判事裁判所に異議を申し立てていた。
ウーバーは17年にもロンドンで営業免許の更新を拒否され、仮営業許可を得てサービスを続けてきた経緯がある。同裁判所はウーバーに「過去に問題があった」としながらも、ドライバーの本人確認を強化するなど、安全上の問題への対策を講じたとして、営業継続を認めた。
ウーバーにとってロンドンは世界有数の市場で、4万5,000人の登録ドライバーが350万人の顧客を抱えている。昨年11月以降も係争中のため暫定的に営業していたが、裁判所の決定で正式に営業を継続できる。ただ、更新された免許の有効期間は通常、最長で5年だが、同社が適正な業務を維持するか見極める必要があるとして1年半に制限された。