三菱重工業は14日、水を電気分解によって水素を生産する水電解装置の開発・製造を手がけるノルウェーのハイドロジェンプロ社に出資したと発表した。これに伴って同社と提携し、水電解や再生可能エネルギーを活用した電気を利用して水素を生産する「グリーン水素」事業に参入する。
ハイドロジェンプロによると、三菱重工業は同社が事業拡大のため実施した6億ノルウェー・クローネ(約68億円)規模の第三者割当増資のうち1億2,000万クローネを引き受け、出資した。
ハイドロジェンプロは2013年に創業。加圧アルカリ槽を用いた水電解技術を活用した9,000キロワット(kW)級の水素製造装置を開発済みで、1日当たり4.4トンの水素を生産する能力を持つ。さらに、1日当たり48トンを生産できる10万kW級のプラントを実用化する計画も進めている。
世界では欧州を中心にグリーン水素を活用する動きが広がっており、EUでは2030年までに4,000万kWの水素製造能力を備える構想を打ち出している。