2020/10/26

EU情報

EUと英のFTA交渉が再開、英が拒否から方針転換

この記事の要約

英政府は21日、中断していたEUとの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を再開すると発表した。英国はEU側が先の首脳会議で、合意には英国側の譲歩が必要と指摘したことに反発し、交渉継続を拒否していたが、EU側の態度が変わ […]

英政府は21日、中断していたEUとの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を再開すると発表した。英国はEU側が先の首脳会議で、合意には英国側の譲歩が必要と指摘したことに反発し、交渉継続を拒否していたが、EU側の態度が変わったことで方針を転換。22日から双方の首席交渉官による集中協議を再開することになった。

FTA交渉は主要な争点となっている公平な競争環境、漁業権をめぐる対立が続いて難航しており、英国側が期限とする15日までに合意できなかった。EU側は15、16日に開いた首脳会議で、交渉継続を決めたが、英国側の譲歩が必要とする議長総括をまとめたことに英政府が不快感を示し、首相府のスラック報道官が「貿易交渉は終わった」とコメント。ジョンソン首相はEUが交渉の姿勢を根本的に変えない限り、今後の交渉に応じない意向を表明していた。

英政府が交渉再開に応じたのは、EUのバルニエ首席交渉官が同日午前に欧州議会で、「双方」が歩み寄れば「合意に手が届く」と述べ、英国側だけでなくEUも譲歩する姿勢を示したことや、英国の主権尊重に言及したことがきっかけ。英首相官邸の報道官は、バルニエ首席交渉官の発言を評価し、交渉再開に応じると発表した。

バルニエ首席交渉官は22日にロンドンを訪問し、英国のフロスト首席交渉官との集中協議を開始した。当初は25日まで協議し、次回はブリュッセルのEU本部で29日から協議することになっていた。しかし、バルニエ首席交渉官は25日、協議を中断せず、28日までロンドンで交渉を続けると発表した。これを受けて、交渉が煮詰まり、合意に近づいているとの観測が浮上している。