欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/22

西欧

ビベンディ、テレフォニカへのブラジル子会社売却で合意

この記事の要約

仏メディア・通信大手ビベンディは19日、ブラジルのインターネット接続サービス子会社GVTをスペイン通信最大手テレフォニカに売却することで合意したと発表した。売却額は約72億ユーロ。テレフォニカのブラジル法人テレフォニカ・ […]

仏メディア・通信大手ビベンディは19日、ブラジルのインターネット接続サービス子会社GVTをスペイン通信最大手テレフォニカに売却することで合意したと発表した。売却額は約72億ユーロ。テレフォニカのブラジル法人テレフォニカ・ブラジルは買収によって同国最大の通信会社となる。

同取引は現金と株式交換を組み合わせた方式で実施する。ビベンディは現金46億6,000万ユーロとテレフォニカ・ブラジルの株式7.4%、テレフォニカが保有するテレコムイタリアの株式5.7%を受け取る。2015年6月末までの手続き完了を見込む。

 ビベンディは債務圧縮と中核のメディア部門に経営資源を集中する戦略に沿って、不振が続く傘下の仏携帯電話サービス2位SFRの売却を決めるなど事業再編を進めている。ブラジルでインターネット接続サービスと有料テレビ事業を展開するGVTの売却も同計画の一環。8月末からテレフォニカと売却交渉を行っていた。

テレフォニカのブラジル子会社ビボは、国内最大手の携帯電話サービス会社。GVTの買収によって高速ネット接続サービスでも首位に立ち、同国最大の総合通信会社となる。

テレフォニカはテレコムイタリアと7年前から資本提携し、同社の筆頭株主となっていたが、ブラジルを含む市場での競争をめぐって関係が悪化していた。このため提携を解消し、持ち株をビベンディに手放すことを決めた。これによってビベンディはテレフォニカに代わってテレコムイタリアの筆頭株主となる。