欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/22

西欧

独自動車部品大手ZF、米TRW買収で合意

この記事の要約

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは15日、米同業TRWオートモーティブを買収することで合意したと発表した。買収額は124億ドル。来年上期の買収手続き終了を見込む。ZFは売上高が170億ユーロから約300億ユ […]

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは15日、米同業TRWオートモーティブを買収することで合意したと発表した。買収額は124億ドル。来年上期の買収手続き終了を見込む。ZFは売上高が170億ユーロから約300億ユーロに拡大し、世界最大級の自動車部品メーカーとなる。

TRWを1株当たり現金105.60ドルで買収する。これはZFの買収提案が明らかになる前日(7月9日)の終値を16%上回る水準。

TRWはエアバッグ、シートベルト、運転アシストシステムなどの有力メーカーで、従業員数は6万5,000人。売上高は128億ユーロで、北米と欧州がそれぞれ40%を占める。

ZFはトランスミッションの有力メーカーで、ドイツの自動車部品業界ではボッシュ、コンチネンタルに次ぐ3位に付ける。アジア、北米事業の強化を通して2025年までに売上高を13年の168億ユーロから400億ユーロに拡大する目標を掲げる。TRWを買収すると、北米事業を大幅に強化するほか、新たな製品分野も獲得できる。

顧客の自動車メーカーは生産のグローバル化を推し進めており、サプライヤーに対し世界の各工場への部品供給を要求している。ZFはTRWの買収により世界生産網を拡充できるため、メーカーの要求への対応能力が高まる。