HSBC、世界のオフィススペースを40%削減

英金融大手HSBCホールディングスは2月23日、世界中の拠点のオフィススペースを40%削減すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大を機に在宅勤務が広がり、大人数に対応するスペースの必要性が薄れてきたため。業績悪化によるコスト圧縮の意味もある。

約860万平方フィート(約80万平方メートル)のスペースを削減する。本部、サポート機能のオフィスを中心に、賃貸契約が満期を迎える物件の契約を更新しない形で実施する。支店やロンドンのカナリーワーフにある本社ビルは対象外となる。

HSBCはコロナ禍による景気悪化、超低金利の長期化で業績が低迷していることからリストラを進めており、1月には国内の82支店を閉鎖すると発表していた。同日発表した2020年12月期決算の純利益は38億9800万ドルで、前期から35%減少した。

一方、中国、香港などアジア事業については拡大戦略を継続する方針で、向こう5年間で60億米ドルを投じ、収益力が高い富裕層向け資産運用部門を強化する。

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