ポーランド石油大手、チェコでジシクロペンタジエン生産

ポーランドの石油大手PKNオルレンは15日、チェコ子会社のオルレン・ウニペトロルが同国北部のリトヴィーノフにある石油精製工場を拡張し、ジシクロペンタジエン(DCPD)の生産を開始すると発表した。投資額は1億4,500万ズロチ(約3,100万ユーロ)。年間生産量は2万6,000トンで、欧州全体の生産量の約25%に相当する。2022年後半の稼働を見込む。

DCPDの生産は2030年にかけて特殊化学分野の製品割合を引き上げるオルレンの中期戦略の一環。同社は今後10年間で、石油精製関連の売上げの半分に相当する額を特殊化学分野で稼ぎ出すことを目指している。

オルレンによると、世界的にDCPDの需要は高まっているものの、欧州での供給能力は不足している。2030年までの需要の伸び率は欧州で20%、米国で40%、アジアでは60%に上る見込み。

DCPDはナフサやガスオイルの生成時に発生する液体炭化水素で、自動車、建設、電気工業、医薬品および医療部門などで使用されている。

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