EU統計局ユーロスタットが16日に発表した3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比1.3%だった。前月の0.9%を0.4ポイント上回り、コロナ禍が深刻化してから最高の水準に達した。(表参照)
分野別ではエネルギーが低迷していた原油の値上がりで4.3%上昇し、マイナスからプラスに転換した。工業製品は0.3%、サービスは1.3%の上昇だった。欧州中央銀行(ECB)が金融政策で重視する基礎インフレ率(価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いたインフレ率)は0.9%で、前月を0.2ポイント下回った。
EU27カ国ベースのインフレ率は1.7%。主要国はドイツが2.0%、フランスが1.4%、スペインが1.2%、イタリアが0.6%となっている。