トルコ、蓄電施設法を導入

トルコが電力供給の安定化で重要な役割を担う蓄電施設の規定を導入する。エネルギー市場規制局(EPDK)のイルマズ局長は4月29日、当局が蓄電施設法を承認したことを明らかにした。天候に発電量が大きく左右され需給が不安定な太陽光や風力などの再生可能エネルギーを有効に利用するため、同法を通じて蓄電施設の普及を促進する。

近く官報で公示される蓄電施設法は、発電所内の蓄電施設、電力消費施設、独立型蓄電施設の建設に関する規則を定めるもの。電力系統に蓄電施設を連結できるようにするのが目的だ。蓄電施設は認可済み発電所内に建設される場合、特別な運営許可は必要ないが、独立型で蓄電容量が2メガワット未満の場合は許可が必要となる。大学、技術開発センター、産業パークにも蓄電量が1メガワット以下で研究開発プロジェクトに使用する蓄電システムであれば設置を許可する。

トルコの2020年の再生可能エネルギー発電設備容量は約4,900メガワットだった。政府はこれを毎年、最低でも太陽光発電で1,000メガワット、風力発電で1,000メガワット増設する目標を掲げており、蓄電施設の整備は不可欠となっている。