欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/6

総合 – 欧州経済ニュース

9月のユーロ圏インフレ率は0.3%、約5年ぶり低水準に

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが9月30日発表した同月のインフレ率(速報値)は前年同月比0.3%となり、前月の0.4%から0.1ポイント縮小した。これは2009年10月以来、約5年ぶりの低水準で、デフレ懸念が一層強まってきた。 […]

EU統計局ユーロスタットが9月30日発表した同月のインフレ率(速報値)は前年同月比0.3%となり、前月の0.4%から0.1ポイント縮小した。これは2009年10月以来、約5年ぶりの低水準で、デフレ懸念が一層強まってきた。

分野別ではエネルギーがマイナス2.4%となり、大きく下落。下げ幅は前月の2%から膨らんだ。工業製品は上昇したが、上げ幅は0.1%と低空飛行が続く。サービスは1.1%の上昇だった。価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.7%で、前月の0.9%から0.2ポイント縮小した。

欧州中央銀行(ECB)は物価上昇、景気対策として6、9月に追加金融緩和を実施した。しかし、依然として物価上昇が低水準にあり、しかもECBが重視する基礎インフレ率が予想外の縮小となったことで、本格的な量的緩和を求める圧力が強まっている。