独複合企業ティッセンクルップは16日、イタリアのステンレス鋼生産子会社アッチャイ・スペチャーリ・テルニ(AST)を伊鉄鋼大手アルベディに売却することで合意したと発表した。ティッセンは非中核事業の売却を進めており、7月末から計4件の売却契約を締結したことになる。マルティーナ・メルツ社長は、ポートフォリオの集約ではスピードが重要だと指摘。事業再編が計画通りに進んでいることを強調した。
ASTをドイツ、イタリア、トルコの販売組織も含めてアルベディに譲渡する。取引額は非公表。2022年上期の取引完了を見込んでいる。
ティッセンはアルベディがASTの事業をスムーズに継承できるようにするため、ASTに出資することを検討している。
ASTは従業員数が2,700人。2020年9月通期の売上高は約17億ユーロだった。アルベディは同社の買収により製品ポートフォリオを拡充する。