2021/10/11

EU情報

西バルカン6カ国の加盟支持を確認、今後7年で300億ユーロ支援

この記事の要約

EUは6日、スロベニア北西部クラーニで開いた首脳会議の2日目に西バルカン地域6カ国の首脳と協議し、将来的なEU加盟を支援する方針を確認した。EU側は今後7年間で約300億ユーロ(約3兆8,000億円)を投資し、インフラ整 […]

EUは6日、スロベニア北西部クラーニで開いた首脳会議の2日目に西バルカン地域6カ国の首脳と協議し、将来的なEU加盟を支援する方針を確認した。EU側は今後7年間で約300億ユーロ(約3兆8,000億円)を投資し、インフラ整備や気候変動対策などを支援する計画を承認したが、具体的な加盟時期の設定は見送った。

会議にはEU27カ国と、加盟を目指すモンテネグロ、北マケドニア、アルバニア、コソボ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナの首脳が参加した。

EU側は6カ国が司法改革や汚職防止の取り組みなどを進めれば、EU加盟の条件を満たすことができるとの見解で一致した。首脳宣言では「拡大プロセスへのコミットメントを改めて確認する」とし、6カ国の「EU加盟の展望に対する揺るぎない支持」を表明。「EUは最も親密なパートナーであり、主要な投資者」と位置付け、300億ユーロ規模の投資計画を通じて「EUとの統合が強化される」と強調した。

一方、EU議長国スロベニアは加盟期限を2030年とすることを提案していたが、具体的な加盟時期の目標は宣言に盛り込まれなかった。実際にはバルカン諸国で法の支配や汚職撲滅などのための改革が遅れているため。また、フランスやオランダなどが難民の流入増を警戒するほか、歴史認識の違いからブルガリアが北マケドニアの加盟に反対するなど、EU側でも拡大に慎重な意見が根強く、加盟交渉は足踏み状態にあるのが実情だ。

EUのミシェル大統領は会議後の記者会見で「バルカン諸国はEUにとって戦略的に重要だ」と指摘。そのうえで「法の支配や汚職対策などで一段の取り組みが必要だ」と述べた。フォンデアライエン欧州委員長も「バルカン諸国を欠いたままではEUは完成しない」と強調した。