ルクセンブルクの裁判所は10日、ポルトガル大手銀行バンコ・エスピリト・サント(BES)の親会社で、同国に本社を置くエスピリト・サント・フィナンシャルグループ(ESFG)の破産を宣告した。
ESFGはポルトガルの企業グループ、エスピリト・サント・インターナショナル(ESI)の子会社。ESIが赤字隠しの疑いが浮上したのをきっかけに資金繰りに行き詰まり、7月に債務返済不能となったことから、経営不安が飛び火し、破綻状態に陥った。同社は7月にルクセンブルクの裁判所に資産保全を申請したが、3日に却下されたことから、存続を断念し、9日に破産手続きを申請していた。
同じく経営危機に陥っていたBESは、ポルトガル政府が8月に救済を決め、優良資産を引き継ぐ新銀行ノボバンコが同月に設立された。