オーストリアで新首相が就任、クルツ氏は汚職疑惑で辞任

オーストリアで11日、アレクサンダー・シャレンベルク外相(52)が新首相に就任した。前任者のクルツ氏は汚職疑惑が浮上し、9日に辞任していた。ただ、クルツ氏は与党・国民党の党首にとどまり、側近のシャレンベルク氏が首相となることから、野党は「影の首相」として影響力を行使すると批判している。

クルツ氏をめぐっては、検察当局が先週、2016年から2018年にかけて政権の支持率が高くなるよう操作された世論調査の結果を掲載させるため、新聞社に財務省を通じて謝礼として公金を不正に支払ったという疑惑があるとして、捜査を開始したと発表。同氏は疑惑を否定したが、連立政権を組む「緑の党」が辞任を要求し、退陣を迫られた。

シャレンベルク首相は移民への厳しい政策などでクルツ氏と近い立場にある。同首相は就任後、クルツ氏を擁護し、政権運営で密接に連携していく意向を表明した。

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