仏小売大手のカルフールとオーシャンの経営統合に向けた交渉が決裂した。英フィナンシャル・タイムズなど複数のメディアが11日に報じた。条件で折り合えなかったことが理由とみられる。
両社はドイツ系のリドル、アルディなど格安スーパーの台頭に対抗するため経営統合を模索し、今春から協議を続けてきた。消息筋によると、オーシャン側は統合に際してカルフールに168億ユーロを支払うことを提案。うち70%を現金で支払い、残りは統合で誕生する新会社の株式を渡すという内容だ。
しかし、カルフールの筆頭株主であるムーラン家が条件を不服としたほか、統合が競争上の問題で関連当局から承認されない恐れがあることなどから反対し、カルフールが協議を打ち切ったという。