欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/20

総合 – 欧州経済ニュース

EUが検疫体制の強化で一致、エボラ感染拡大阻止へ

この記事の要約

EUは16日の緊急保健相会合で、西アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱への対応について協議し、感染拡大を防止するため、西アフリカ諸国から出国する渡航者に対する検疫体制を強化することで一致した。 世界保健機関(WHO) […]

EUは16日の緊急保健相会合で、西アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱への対応について協議し、感染拡大を防止するため、西アフリカ諸国から出国する渡航者に対する検疫体制を強化することで一致した。

世界保健機関(WHO)によると、エボラ出血熱の感染やその疑いのある人は西アフリカを中心に9,000人近くに上り、このうちおよそ4,500人が死亡した。スペインやアメリカでは医療従事者への二次感染が確認されており、感染拡大に対する警戒感が世界的に高まっている。会合では、欧州委員会がWHOと共に、エボラ出血熱が発生している西アフリカ諸国の空港などで実施している検疫検査が効果的に行われているか確認する方針を表明。また、EU内の対応としては、加盟国が入国時の検疫強化に向けて協力することを決めた。ただ、入国時検査実施の判断は各国に委ねるとして、EU共通の対策などは打ち出さず、空港や港での対応のため、加盟国間の情報交換を強化することで一致した。

EU加盟国では英国が14日からヒースロー空港でリベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国からの乗客に対して検査を開始したほか、チェコとフランスも同様の措置を取ると表明している。