シェル株主総会、本社機能の一本化・社名変更を承認

英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは10日、オランダのロッテルダムで株主総会を開き、英国とオランダに分かれていた本社機能や株式を英国に一本化することや、社名を「シェル」に改めることを柱とする体制変更を承認した。取締役会の最終決定を経て、2022年の早い時期の実施を目指す。

シェルは1907年のグループ発足以来、本社機能や株式の二重構造が続いていた。11月に発表した体制変更は、組織の二重構造を解消して経営を効率化し、脱炭素に向けた事業戦略を実行しやすくするのが狙い。税務上の拠点や、最高経営責任者(CEO)や最高財務責任者(CFO)ら幹部の活動拠点もロンドンに移す。

株主総会では投票総数の99.77%が賛成だった。アンドリュー・マッケンジー会長は声明で「株主の圧倒的な支持で体制変更が承認された。株式構造が簡素化され、迅速で柔軟な資本政策が可能になる。経営の効率化で競争力が増し、脱炭素に向けた戦略を実行できる」と強調した。

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