英政府は14日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が確認されたことを受けて実施しているアフリカ11カ国からの渡航制限を15日に解除すると発表した。すでに市中感染が広がっていることから、厳格な水際対策の意味はないと判断した。
英国では新型コロナ感染が深刻な国・地域を「レッドリスト」に指定し、直近10日間に対象国・地域に滞在した人の渡航を禁止している。英国の市民や居住権を持つ人は入国を認められるが、10日間は政府が指定したホテルでの隔離を求められる。
南アフリカ、ボツワナ、モザンビークなど11カ国は、11月末から同リストに指定された。しかし、英国内ではオミクロン株の市中感染が拡大し、13日時点で4,700人以上が感染。13日には世界初のオミクロン株感染による死者が確認された。
このため、ジャビド保健相は渡航制限の「効果が薄くなった」として、11カ国を15日午前4時に同リストから除外すると発表した。一方、海外からの入国者に出発の48時間前までのPCR検査または簡易抗原検査を義務づける措置は継続する。