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2022/1/10

EU情報

伊政府、50歳以上のワクチン接種を義務化

この記事の要約

イタリア政府は5日、50歳以上の人に新型コロナウイルスワクチンの接種を義務付けると発表した。オミクロン株の感染が拡大し、新規感染者が過去最高を更新しているためで、接種義務化の対象を広げて感染、医療ひっ迫を抑えたい考えだ。 […]

イタリア政府は5日、50歳以上の人に新型コロナウイルスワクチンの接種を義務付けると発表した。オミクロン株の感染が拡大し、新規感染者が過去最高を更新しているためで、接種義務化の対象を広げて感染、医療ひっ迫を抑えたい考えだ。

同国では2021年3月から医療従事者、介護施設の職員などのワクチン接種が義務化された。さらに、昨秋以降に学校の教員や軍、警察の要員にも義務付け、すべての職場で新型コロナワクチン接種や検査での陰性を証明する「グリーンパス」の提示を義務付けるなど、ロックダウン(都市封鎖)の再実施を避けながら感染拡大を抑える道を模索している。

しかし、オミクロン株の影響でこのところ1日当たりの新規感染者が過去最多となる状況に陥っている。5日の新規感染者は18万人9,109人だった。政府は頭打ちとなっているワクチン接種を促進し、入院者が大きく増えるのを防ぐため、感染すれば重症化のリスクが高い50歳以上への接種を義務付けた。

また、50歳以上の人はワクチンを接種しないとグリーンパスが職場で無効となることも決めた。同ルールは2月15日から実施する。

欧州ではオーストリアで2月1日から14歳以上の接種が義務化されることが決まっている。ギリシャでは16日から60歳以上が義務化となる。