国際通貨基金(IMF)は25日に発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2022年の予想成長率を3.9%とし、前回(21年10月)の4.3%から0.4ポイント下方修正した。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大や物価上昇、サプライチェーン混乱の影響で景気回復が当初の見込みと比べてもたつくと予想している。(表参照)
ユーロ圏の主要国の予想成長率はドイツ、イタリアが3.9%、フランスが3.5%、スペインが5.8%。ドイツはサプライチェーン混乱の影響が大きいとして、0.8ポイントの下方修正となった。フランスとイタリアは0.4ポイント、スペインは0.6ポイント引き下げられた。
23年のユーロ圏の予想成長率は2.5%で、0.5ポイント上方修正されたが、IMFは前年に鈍化した反動が大きいとしている。
世界全体の21年の予想成長率は、前回を0.5ポイント下回る4.4%。米国が4.0%、中国が4.8%で、それぞれ1.2ポイント、0.8ポイントの幅で下方修正された。