欧州航空宇宙大手エアバスは25日、超大型貨物機「ベルーガST」を活用し、特大貨物の空輸を請け負うサービスを開始したと発表した。これまで同機は、主に欧州のエアバス機生産拠点間の大型部品輸送に使われてきたが、他社にもサービスを提供する。
同サービスでは大型機械、ヘリコプターなど特大貨物を解体せずに輸送する。第1弾として2021年12月にエアバス・ヘリコプターズの大型ヘリを仏マルセイユから神戸に空輸した。これを皮切りにサービスを拡大し、23年に同業務に特化した新航空会社を設立する予定だ。
エアバスは5機のベルーガSTを保有している。自社用輸送については、段階的に新型の大型貨物機「ベルーガXL」と切り替え、24年にはベルーガST全機を新会社に投入する。
同社は世界的なサプライチェーンの混乱で港湾が混雑し、海上輸送が停滞する中、特大貨物空輸の需要が増大すると見込み、新サービスを開始したとみられる。