WHO欧州担当トップ、コロナ「永続的な平和」の可能性に言及

世界保健機関(WHO)のクルーゲ欧州地域事務局長は3日、欧州では今後、新型コロナウイルスの感染状況が長期的に落ち着き、「永続的な平和」がもたらされる可能性があるとの見解を示した。ワクチン接種が進んだことや、現在の感染は重症化しにくい変異ウイルス「オミクロン」が主流であること、感染が広がりやすい冬が終わりに近づいていることを主な理由として挙げている。

クルーゲ氏は記者会見で、パンデミックは収束していないものの、欧州では「感染を制御できる可能性がでてきた」と指摘。今後、新たに病毒性の高い変異ウイルスが出現した場合でも、従来のような厳しい規制を導入せずに急な感染拡大を防げる可能性があるとの考えを示した。

同氏はそのうえで、「休戦状態」に持ち込むには追加接種を含むワクチン接種をさらに推進することや、新たな変異ウイルスを検出する検査体制を強化することなどが条件になると強調。「好機が訪れている今こそ全ての国で対策を強化する必要がある」と述べ、各国に協力を呼びかけた。

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