独シーメンスは9日、電気自動車(EV)用駆動系部品製造を手がける合弁会社ヴァレオ・シーメンス・eオートモティブ(VSeA)の株式持ち分50%を共同出資者の仏ヴァレオに売却し、資本撤退すると発表した。非中核事業の整理方針に基づく措置。7月の売却手続き完了を見込む。同取引によって2022年1~3月期の利益が約3億ユーロ押し上げられる見通しだ。
VSeAは両社の折半出資で2016年に設立された。EV、ハイブリッド車(HV)市場の拡大を背景に関連部品市場の成長が見込まれることから手を組んだ。ヴァレオの高電圧パワーエレクトロニクス事業とシーメンスの電動パワートレインシステム事業を統合。乗用車および小型商用車向けに電圧60ボルト超の電気モーターやパワーエレクトロニクス製品を開発、生産している。本社はドイツ南部のエアランゲンにある。