ハンガリー中央銀行は22日、政策金利を0.5ポイント引き上げ、3.4%にすると発表した。利上げは9会合連続。インフレ率が中銀の予想を上回る水準で推移し、物価のさらなる上昇が予想される中、積極的な引き締め策を継続する。
政策金利の下限となる翌日物貸出金利は2.9%から3.4%に、上限となる翌日物、7日物有担保付貸出金利は4.9%から5.4%に引き上げた。
同国の1月のインフレ率は前月から0.5ポイント増の7.9%となり、10カ月連続で中銀の上限目標値(4.0%)を上回った。これは2007年8月(8.3%)以来の高水準。食料や燃料価格の高騰に加え、強い内需を背景に企業が価格を強気に設定していることが大きい。中銀はインフレ率が今後数カ月でさらに上昇する可能性があるとした上で、低下のタイミングはこれまでの予想よりも遅くなるとの見方を示した。
中銀は声明で、食料やエネルギー価格の上昇、国際物流コストの増加など「外部からのインフレ圧力が持続している」と指摘。インフレ見通しが目標値で安定するまで利上げを継続するとしている。蘭ING銀のアナリスト、ペーテル・ヴィロバーツ氏は、金利が今年8月に6.4%まで引き上げられるとみる。