欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/27

総合 – 欧州経済ニュース

露・ウクライナ、ガス供給問題で合意できず

この記事の要約

ロシアがウクライナへの天然ガス供給を停止している問題で、両国と仲介役のEUを交えた三者協議が21日、ブリュッセルで行われたが、ウクライナのガス代金支払い能力に対するロシアの懸念を払拭することができず、最終合意には至らなか […]

ロシアがウクライナへの天然ガス供給を停止している問題で、両国と仲介役のEUを交えた三者協議が21日、ブリュッセルで行われたが、ウクライナのガス代金支払い能力に対するロシアの懸念を払拭することができず、最終合意には至らなかった。29日に改めて協議する。

協議にはロシアとウクライナ双方のエネルギー担当相とEUからエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)が参加。ウクライナ側が滞納しているガス代金の一部として31億米ドルを年末までに段階的に支払うことを条件に、ロシアが今冬に最低5億立方メートルの天然ガスを100立方メートルあたり385ドルで供給することで合意した。ただ、ロシアは「ガス代金支払いの資金源が不明確」と主張。今年11~12月に供給するガスの前払いについてEUなどが保証することを要求したため話がまとまらず、最終的な合意ができなかった。ウクライナはEUに対して20億ユーロの追加支援を求めており、欧州委は国際通貨基金(IMF)と検討する考えを示している。

エッティンガー委員は協議後の記者会見で、「いくつかの重要な進展があった」と述べ、「次回の協議が最後となることを望む」と最終合意に期待感を示した。