欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/27

総合 – 欧州経済ニュース

7~9月期の英成長率は0.7%、前期から鈍化

この記事の要約

英政府統計局が24日発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比0.7%増となり、7期連続でプラス成長を記録した。ただ、上げ幅はユーロ圏経済の停滞の影響で、前期の0.9%から縮小した。 […]

英政府統計局が24日発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比0.7%増となり、7期連続でプラス成長を記録した。ただ、上げ幅はユーロ圏経済の停滞の影響で、前期の0.9%から縮小した。

分野別の伸び率は、GDPの4分の3以上を占める金融などサービス業が0.7%で、前期の1.1%を下回った。製造業は0.5%から0.4%に縮小し、13年1~3月期以来の低成長となった。建設業は0.8%だった。

オズボーン財務相は声明で、同期の成長鈍化について「英経済はユーロ圏の弱さと無縁でいられない」とコメントした。

ただ、英経済は先進7カ国の中では最も好調で、前年同期比の伸び率は前期の3.2%を下回ったものの3%と高水準にある。このため欧州委員会は23日、英政府に2014年EU予算の拠出額を21億ユーロ上積みするよう要請した。これに対して英キャメロン首相は24日のEU首脳会議で猛反発し、同問題を協議するEU臨時財務相会合の開催を要求した。