欧州委員会は3月28日、英政府が洋上風力発電の設備納入で国内企業を不当に優遇しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。EUと英のWTOを舞台とする通商紛争は、英国がEUを離脱してから初となる。
欧州委によると、英政府は風力タービン供給業者への補助金交付で、国内企業を不当に優遇し、EUからの輸入を阻害している。これがWTOのルールに反するとして提訴に踏み切った。
EUと英は今後、WTOの紛争解決手続きに基づき、当事者間の協議に入る。60日以内に解決できない場合はWTOに紛争処理小委員会(パネル)が設置され、本格的な通商紛争に発展する。