欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/27

西欧

チキータとファイフスの合併取りやめ、チキータ株主が拒否

この記事の要約

バナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルとアイルランドのファイフスの合併計画が24日、チキータが開いた臨時株主総会で否決された。チキータがブラジルのジュース大手クトラーレ・グループと投資会社サフラ・ […]

バナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルとアイルランドのファイフスの合併計画が24日、チキータが開いた臨時株主総会で否決された。チキータがブラジルのジュース大手クトラーレ・グループと投資会社サフラ・グループから有利な条件での買収提案を受けたため。これを受けてチキータはファイフスとの合併合意を破棄し、ブラジル2社との交渉に入る。

チキータとファイフスは3月、全額株式交換方式での合併で合意。誕生する新会社「チキータファイフス」は世界最大のバナナ会社となるはずだった。また、同社は本社を法人税が低いアイルランドに置くことになっていた。

これに対してクトラーレとサフラは8月、チキータに共同での買収を提案。チキータは拒否したが、両社は23日に買収価格を1株当たり14ドルから14.5ドルに引き上げた。買収総額は6億8,100万ドルで、チキータの企業価値をファイフスとの合併条件と比べて20%高く評価した格好となる。

チキータ株主はブラジル2社の買収提案に加えて、米政府が節税目的での米企業の海外移転を規制したため、ファイフスとの合併効果が薄れることから、合併計画を否決した。