欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2022/5/2

EU情報

ユーロ圏のGDP、1~3月期は0.2%増

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが4月29日に発表した2022年1~3月期のユーロ圏の域内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比0.2%増となり、4四半期連続でプラス成長を維持した。ただ、伸び率は前期の0.3%を下回った。 […]

EU統計局ユーロスタットが4月29日に発表した2022年1~3月期のユーロ圏の域内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比0.2%増となり、4四半期連続でプラス成長を維持した。ただ、伸び率は前期の0.3%を下回った。(表参照)

ユーロ圏では新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会・経済活動の制限が緩和され、経済再開が進んでいる。しかし、エネルギー価格など物価の上昇がウクライナ情勢の影響で加速し、景気回復にブレーキをかけた。

主要国はドイツが0.2%増となり、前期の0.3%減から改善した。一方、イタリアは前期に0.7%増だったが、0.2%のマイナス成長に転落。フランスは0.8%増から横ばいに失速した。スペインは成長率が2.2%から0.3%に縮小した。

前年同期比の伸び率は5.0%で、前期の4.7%を上回った。EU27カ国ベースのGDPは前期比0.4%増、前年同期比5.2%増。前期はそれぞれ0.5%増、4.9%増だった。

ウクライナ侵攻が長期化すれば、欧州の景気が悪化するのは避けられない。アナリストらの間では、ユーロ圏が4~6月期はマイナス成長に落ち込むとの見方が出ている。