EU統計局ユーロスタットが15日に発表した4月の貿易収支(速報値、季節調整前)統計によると、ユーロ圏の収支は324億ユーロの赤字だった。ロシアのウクライナ侵攻で輸入依存が高いエネルギーの価格が急騰したことが響き、前年同月の黒字(149億ユーロ)から悪化。単月の赤字幅としては、統計開始後の最高記録だった前月の164億ユーロを上回った。(表参照)
赤字となるのは6カ月連続。輸出が前年同月比12.6%増の2,239億ユーロに伸びたが、輸入が39.4%増の2,564億ユーロとなり、輸入を上回った。
EU27カ国ベースでは輸出が10.8%増の1,985億ユーロ、輸入が45.4%増の2,421億ユーロで、436億ユーロの赤字。前年同月は126億ユーロの黒字だった。
EUと主要貿易相手国の1~4月の収支をみると、対ロシアはエネルギーの輸入額が急増した影響で、赤字が前年同期の147億ユーロから626億ユーロに拡大した。対日は20億ユーロ、対米は533億ユーロの黒字。対中は1,220億ユーロの赤字だった。