2010/1/13

ハンガリー

ハンガリー失業率、15年ぶり高水準

この記事の要約

ハンガリー中央統計局が6日発表した2009年9-11月の平均失業率は10.5%となり、15年ぶりの高水準に達した。失業者数は44万5,000人で、前年同期から11万5,000人増加した。CIBバンクのアナリストは、「景気 […]

ハンガリー中央統計局が6日発表した2009年9-11月の平均失業率は10.5%となり、15年ぶりの高水準に達した。失業者数は44万5,000人で、前年同期から11万5,000人増加した。CIBバンクのアナリストは、「景気の回復は鈍く、雇用市場反転の兆しはまだ見えない」として、今年末の失業率を10.8%と予想し、雇用情勢はいっそう悪化するとみている。

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6-8月の失業率は9.9%だった。政府は09年通年の経済成長率がマイナス6.7%となったとみているが、この不況で同年の企業倒産件数は前年比31.5%増の1万5,066件に増加。スズキ、アルコアといった国内に大規模な生産拠点を持つ外国企業も雇用を縮小させた。

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バイナイ首相はこの打開に向け、欧州連合(EU)基金を活用して今後2年間で1兆4,000億フォリントを企業の雇用維持支援に充てると表明。さらに総額1兆8,000億フォリントの公共事業を実施し、雇用を創出するとしている。ただ、政府は国際通貨基金(IMF)、EU、世界銀行から金融支援を受ける際に今後2年間で1兆3,000億フォリントの歳出削減を課されるなど緊縮財政を余儀なくされている。市場では「ハンガリーの景気刺激策は域内最小規模。雇用は今年上期で予想以上に深刻化する可能性もある」(CIBバンクのBarta氏)と厳しい声が出ている。(1HUF=0.5JPY)

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