2010/1/13

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

クロアチア大統領選、野党候補が勝利

この記事の要約

クロアチアで10日、大統領選の決選投票が行われ、最大野党・社会民主党のイボ・ヨシポビッチ国会議員が、無所属で立候補したザグレブ市長のミラン・バンディッチ氏を破り当選を決めた。ヨシポビッチ氏は「出馬宣言の時、私は『欧州との […]

クロアチアで10日、大統領選の決選投票が行われ、最大野党・社会民主党のイボ・ヨシポビッチ国会議員が、無所属で立候補したザグレブ市長のミラン・バンディッチ氏を破り当選を決めた。ヨシポビッチ氏は「出馬宣言の時、私は『欧州との統合を果たしたい』と言ったはずだ」と述べ、同国の悲願である2012年までの欧州連合(EU)加盟を積極的に推進する意向を表明した。

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得票率はヨシポビッチ氏が60.3%、バンディッチ氏が39.7%。選挙戦では、EUが加盟の条件としてクロアチアに求めている汚職対策と司法改革が焦点となった。当初はカリスマがありザグレブ改造で成果を上げるバンディッチ氏の当選を有力視する声が高かったが、汚職疑惑が暴露されて支持率が低下。法学博士のほかクラシック音楽の作曲家という異色の肩書を持ち、汚職とは無縁だったヨシポビッチ氏に追い風となった。

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大統領の任期は5年で、権限の多くは儀礼的なものにとどまる。クロアチアはEU加盟とともに、経済再建も緊急の課題で、新大統領は「コソル首相の良き相談役になりたい」と首相との協力を約束した。同国の2009年の経済成長率はマイナス6%程度になったもようで、失業率は約16%に達する。政府は景気刺激策として200億クナ(約20億米ドル)の企業支援基金を近く設立する意向だ。

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