2010/1/20

ロシア

ロシアの09年財政赤字、GDP比6.4%に

この記事の要約

ロシアのクドリン副首相兼財相は13日の閣議で、2009年の財政赤字が対国内総生産(GDP)比で6.4%になったと発表した。赤字幅は原油価格の回復に支えられ、政府予測の8.3%を大きく下回った。今年の財政赤字は政府予測でG […]

ロシアのクドリン副首相兼財相は13日の閣議で、2009年の財政赤字が対国内総生産(GDP)比で6.4%になったと発表した。赤字幅は原油価格の回復に支えられ、政府予測の8.3%を大きく下回った。今年の財政赤字は政府予測でGDP比6.8%だが、直近の原油価格が予算で設定した水準を上回って推移していることから、大幅に縮小する可能性が高いとみられている。

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ロシアにとって原油・ガス関連収入は歳入の3~5割を占める重要な収入源。ウラル原油価格がバレル当たり1米ドル上昇するごとに600億ルーブルの収入増加になるとされる。

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政府は09年予算でこの価格を1バレル41ドルと設定。年前半こそ低迷したものの5月以降は回復基調に乗り、年末には80ドルに迫る水準に達した。これにより原油・ガス収入は当初見込んだ額より約40%増えて赤字縮小に大きく貢献したという。政府は今年の予算で原油価格を約60ドルと見込んでおり、赤字縮小は確実な情勢。投資銀行大手トロイカ・ディアローグは「70ドルで財政赤字はGDP比3.6%程度。75~80ドルなら収支均衡」と試算している。

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財相は合わせて、09年の資本流出額が524億ドルにとどまったと発表。中銀や経済関係各省では700~900億ドルと予測していたが、原油をはじめとした資源価格の回復などで10-12月期には流入超過に転じ、流出額が縮小したという。(1RUB=3.1JPY)

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