2010/1/27

総合・マクロ

ガスプロム、アゼル産ガスの輸入拡大

この記事の要約

天然ガス世界最大手のガスプロムは21日、天然ガスの買い取り量を拡大することでアゼルバイジャン国営エネルギー企業ソカルと合意したと発表した。今年の購入量を従来の5億立方メートルから倍増の10億立方メートルに引き上げ、201 […]

天然ガス世界最大手のガスプロムは21日、天然ガスの買い取り量を拡大することでアゼルバイジャン国営エネルギー企業ソカルと合意したと発表した。今年の購入量を従来の5億立方メートルから倍増の10億立方メートルに引き上げ、2011年には20億立方メートルを輸入する。

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ガスプロムは昨年10月にソカルと天然ガスの長期購入契約を締結した。契約期間は2015年まで。カスピ海沖のシャフ・デニス鉱区で産出する天然ガスをパイプラインで輸入する。ガスプロムのミレル社長は11日、「アゼルバイジャンが輸出可能なガス全量を買い取る用意がある」と述べ、アゼル産ガスの輸入拡大に積極的な姿勢をみせていた。

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ユーラシア・グループのアナリスト、エレンコビッチ氏は、ガスプロムがアゼル産ガスの囲い込みを急ぐ背景には、欧州向けに輸出可能な天然ガスを独占することで、欧米が後押しするナブッコ・パイプライン計画をけん制する狙いがあると指摘する。ナブッコは、ロシアへのエネルギー依存から脱却を目指す欧州諸国が進めているパイプライン計画。実現すればカスピ海産の天然ガスをロシアを迂回して欧州に輸入することが可能になるため、欧州エネルギー市場への影響力低下を恐れるロシアは警戒感を強めている。

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ソカルのアブドゥラエフ社長によると今年は天然ガス272億立方メートルを生産し、うち80億立方メートルを輸出する計画。アゼルバイジャンのガス埋蔵量は約1兆5,000億立方メートルとされており、その大部分は英BP、ノルウェーのスタトイル、仏トタルなどが共同で開発を進めるシャフ・デニス鉱区に集中している。

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