2010/1/20

CIS諸国

カザフ政府系ファンド、アライアンス銀を完全傘下に

この記事の要約

カザフスタン4位の銀行であるアライアンス銀行は12日、政府系ファンドのサムルーク・カズィナ(国家福祉基金)が同行の発行済み株式100%の取得を完了したと発表した。\ リテール分野を得意とするアライアンスは金融危機の影響で […]

カザフスタン4位の銀行であるアライアンス銀行は12日、政府系ファンドのサムルーク・カズィナ(国家福祉基金)が同行の発行済み株式100%の取得を完了したと発表した。

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リテール分野を得意とするアライアンスは金融危機の影響で資産・財務内容が急速に悪化。親会社のSeimar Allianceが昨年2月、「資本維持が困難になった」として同行の株式76%をサムルーク・カズィナに譲渡し、事実上政府の管理下に入ったが、4月に約11億ドルの簿外債務の存在が発覚しデフォルトに陥った。アライアンスはその後、経営再建を目指し債権者と債務再編交渉を開始、先月15日に総額6,770億テンゲに上る債務の再編計画で合意した。

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同計画は、サムルーク・カズィナがアライアンスの新規発行株式240億テンゲ分を引き受けるほか、1,050億テンゲの債務を株式化することで計1,290億テンゲの資本を注入するという内容。資本注入後の出資比率は、サムルーク・カズィナは67%、債権者が33%となる。再建手続きは3月1日までに完了する見通しだ。

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アライアンス銀行はまた、延滞債務を抱える顧客との間で、貸出条件に関する協議を開始したと明らかにした。問題債権の処理を加速し、貸倒引当金を半減させることが目的で、中小企業を中心とする顧客に対し金利減免や元利金支払い猶予、延滞利息の免除などの貸出条件の緩和を実施する。

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金融監督庁によると、アライアンスは昨年12月1日時点で4,859億テンゲの貸倒金引当金を計上している。(1KZT=0.6JPY)

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