2010/1/27

総合・マクロ

中東欧諸国、貿易収支が改善

この記事の要約

東欧諸国の貿易収支がこの2年で大きく改善されたことが、欧州中央銀行(ECB)の月例レポートで分かった。2007年にGDP比で22.5%に上ったブルガリアの貿易赤字は、09年で13.5%に減少。ラトビアは同22.5%の貿易 […]

東欧諸国の貿易収支がこの2年で大きく改善されたことが、欧州中央銀行(ECB)の月例レポートで分かった。2007年にGDP比で22.5%に上ったブルガリアの貿易赤字は、09年で13.5%に減少。ラトビアは同22.5%の貿易赤字が6.8%の黒字に転換した。ルーマニアも13.6%の赤字幅が5.5%まで縮小した。

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中東欧の数カ国は低金利政策で借り入れが容易になり、内需が拡大して輸入品の購入が増加。一方、労働コストの上昇で輸出産業の競争力が後退し、貿易赤字は大幅に膨らんだ。

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ところが、世界的な金融危機で内需が激減。08年7-9月以降の1年間で中東欧諸国の輸入は大幅に縮小した。この間輸出も減ったものの、輸入の減少幅は輸出を上回り、結果として貿易赤字が改善された。

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貿易収支の改善は、中東欧の政府が発行する国債のリスクプレミアムを下げる効果ももたらしている。ルーマニア、ブルガリア国債のリスクプレミアムは昨年2-3月には年7~8%で推移していたが、現在は2.2~2.3%まで低下した。

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