2010/4/28

ロシア

ロシアで不動産抵当ローン需要上向く

この記事の要約

ロシアで不動産抵当ローンの需要が上向いてきた。コンサルティング会社Ipotek.ruは、住宅ローンの需要が3月に前月を約10%上回るペースで拡大しており、今後も増加傾向が進むと予測している。現地英字紙『モスコウ・タイムズ […]

ロシアで不動産抵当ローンの需要が上向いてきた。コンサルティング会社Ipotek.ruは、住宅ローンの需要が3月に前月を約10%上回るペースで拡大しており、今後も増加傾向が進むと予測している。現地英字紙『モスコウ・タイムズ』が伝えた。

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調査会社Miel’s Analytics Center(MAC)によると、連邦登記局モスクワ支部に登録された中古住宅の不動産抵当ローン契約数は大幅に増え、3月の件数は前年同月の3.7倍、08年の2.8倍にあたる1,609件に上った。MACは需要が上向いた主因として、不動産価格の下落が底を打ち、借入金利が低下し始めたことを指摘する。ロシア銀行最大手のスベルバンクも先ごろ、住宅ローン金利を0.5ポイント引き下げると同時に手数料も廃止する方針を明らかにした。その結果、実質金利は2.5~3.0ポイント下がるとしている。

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Ipotek.ruのオフシャニコフ社長によると、ロシアでは5~6年前まで不動産抵当ローンはあまり利用されていなかったが、2004年に住宅ローン金利が10%近くまで下がったころから需要に火がつき、2007年には住宅購入の5件に1件の割で利用されるようになった。今年初めには一部で金利が再び10%近くに下がり、不動産抵当貸付局(Mortgage Lending Agency)から年利9~11%でローン契約するケースも増えてきたという。金利低下から「不動産抵当ローン市場の危機は少なくとも底を打った」と判断できるとしている。

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