2010/4/28

ロシア

中銀、高金利の外貨預金提供銀行に金利引き下げ指示

この記事の要約

ロシア中銀が金融規制の強化に動いている。日刊紙『コメルサント』が22日付で伝えたところによると、中銀は個人向け外貨預金で「市場から乖離(かいり)した」高金利を提供している国内民間銀行約20行に対し、金利を「通常の水準」ま […]

ロシア中銀が金融規制の強化に動いている。日刊紙『コメルサント』が22日付で伝えたところによると、中銀は個人向け外貨預金で「市場から乖離(かいり)した」高金利を提供している国内民間銀行約20行に対し、金利を「通常の水準」まで引き下げるよう指示。金融システムが破たん寸前に追い込まれた2008~09年の経験を教訓に、金融市場混乱の芽を早期に摘み取る狙いがある。

\

中銀は指示を出した銀行の具体名や、適切な金利水準について明らかにしていない。だが、上位10行の外貨預金金利が年2~3%にとどまるのに対し、比較的新規に開業した中小銀行のなかには、顧客獲得のため年9~11%に及ぶ高金利を提示するところもある。ロシア建設銀行、トランストロイバンク、計画融資銀行(Bank Projektonogo Finansirovanija)、ソフリノ、マステルバンク、スモレンスク銀行、CBバンクなどがこれに該当し、計画融資銀、ソフリノ、CBバンクは『コメルサント』紙に、中銀から指示を受けたことを認めた。

\

同紙では、中銀は外貨預金の金利を最大でも年7~8%が適当だとみているという。

\

\

外貨建てコルレス口座、5月で閉鎖命令

\

\

中銀はまた、資金の国外流出を防ぐため2008年末から民間銀行に国内開設を許可していた、外貨建てコルレス口座を5月末で閉鎖するよう各行に通達を出した。景気が回復基調をたどり、通貨ルーブルが対主要外貨で上昇を続けていることから、もはや不要と判断した。

\